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シンクロラボ・ケアシステムとは

足の重心に着目したケアシステム

もし、あなたの足の爪先と踵にかける重心は左右対称ではない、といわれたら驚かれるかもしれません。じつは人間は片方の足が爪先に重心をかける傾向にあれば、もう片方の足は踵に重心をかける傾向をもっています。シンクロラボ・ケアシステムは、この足の非対称性に注目しました。左足は爪先重心で右足は踵重心の人もいれば、その逆の人もいます。シンクロラボではそれぞれ太陽型、月型として分類しています。あなたはどちらだと思いますか?

 

※両足とも爪先重心あるいは踵重心という方もまれにいます。実際にやってみると歩きづらく不自然なことでも分かるように、精神的な要素が関与して一時的にその状態になっていることが多く、たいていの方は太陽型か月型の二つに分類されます。

歪みの根元は足にある

体重は左右の足に均等にかかることがもちろん理想です。しかし多くの人が、右か左どちらかの足に重心をかける傾向があります。多少ならそれほど問題はありませんが、許容範囲を越えて片側に体重がかかると踵・爪先重心の左右非対称と相まって体の様々なところに歪みを生じさせます。

 

ではそのきっかけはどこから始まるのでしょうか。

人間の足という支持基盤には衝撃を吸収するために、横や縦にアーチが存在します。たとえば中足骨横アーチ(爪先にある横方向のアーチ)の崩れが左足でおこると、足の重心は壊れた側と反対側の右足にかかる傾向になります。そして先に述べた重心の左右非対称性のために足首、膝、股関節など各関節が様々な方向にねじれながら、頭部に向かって、さらに時間の経過とともに今度はもう一度、足部に向かって歪みが連鎖していきます。下図は右踵重心の場合の進行パターンですが、他の重心の場合はこれと異なる歪み方をしていきます。

歩くことによる身体調整

もしかするとあなたも下の図のように腕を横に振ったり、ガニ股になって歩いていませんか?そのきっかけは足のアーチが崩れたことなのです。こうした歩き方をしていることで、上の図のような身体の歪みの連鎖が起こります。その過程で関節などに存在する固有受容器と呼ばれるセンサーが壊れ、歪んだ関節やそのまわりの筋肉の過緊張が血管や神経を圧迫して、ひいては各細胞への酸素供給不足、神経伝達物質やリンパ液の停滞などを引き起こしていきます。痛みや症状はこの過程で生じるものといえるでしょう。

しかし、「5つのまっすぐ」を意識して歩けば歪みの連鎖も自然と修整され、体が忘れてしまっていた深い呼吸を取り戻すことができます。ところが実際にやってみると、意識するだけでは正しく歩くことは難しいことが分かるでしょう。歪んでしまってから時間が経過した体は、関節を正しい位置に戻し、固有受容器の調整をする必要があるのです。

身体を歪める2つの要因

「病は氣から」と言うまでもなく、体が歪んでいく過程はこのような肉体的な要因以外にも精神的な要因が大きく関与します。しかし心の問題はデリケートな部分でもあります。シンクロラボ・ケアシステムには精神的な調整法もあるのですが、初回の治療からはそこに触れるのはあまり現実的ではないかもしれません。まずは肉体的な歪みがどのようにして起こるかを解明し治療していくことが患者さんとの信頼関係を築く最初のステップになると考えます。

診断とは何か?

よく病名がつけられるとそれで診断がなされたと勘違いしてしまうことがあります。状態や症状の説明にすぎないのに、それを診断と思い込んでしまうと、どのような”過程(プロセス)”を経て今の状態になったかの説明が抜け落ちてしまいます。そうした診断に基づく治療は、単にその症状を取り除いたり、つじつまを合わせのような薬の投与や手術であったりするわけです。原因不明という診断(?)もそこに至った長い過程を無視していることが根底にあります。治療を受ける側にしてみれば、どのようなプロセスを経て今の病気に至ったかが最も知りたいことではないでしょうか。

 

シンクロラボでは、足のアーチの崩れから始まり、どのようにして身体が歪んでいったかという過程の解明と、それを元に戻していく道筋を重視します。この時間軸を観点に取り入れた診断にも大きな特徴があります。

最良の治療とは何か?

つまるところそれは患者さん自身に「自分で治すことができた」と思わせることではないでしょうか。一度経験すれば再び病気になったとしても自分で気づき、正しい歩行で治すことができるわけですから、患者さんにとってもまさに「一生モノ」のノウハウになるわけです。

それなら治療家は必要なくなるのか?といえばそうではありません。やはり専門的な知識をもって適切なアドバイスを与え、場合によっては関節アライメントの調整も必要になります。しかし歩行で治すのが基本なので、骨盤や脊椎に直接アプローチする危険な治療をしたり、患者さんの身心に過度に介入して治療家自身の寿命を縮めるようなことをする必要はなくなるでしょう。